ナイスミスの法則とは
ナイスミスの法則は、登山者が1892年から使ってきた所要時間の見積もり方法です。水平距離5km(3マイル)ごとに1時間、累積標高差600m(2,000フィート)ごとにさらに1時間を加えます。この計算機は両方を合計したうえで、ペースの調整と休憩時間の追加ができます。
結果はあくまで計画用のおおまかな目安であり、保証された時間ではありません。地形・天候・登山道の状態・荷物の重さ・体力によって、実際の所要時間は20〜50%ほど変わることがあります。
所要時間 = (距離 ÷ 5km) 時間 + (標高差 ÷ 600m) 時間、その後ペース倍率を掛けて休憩時間を加算
この法則は19世紀からの経験則であり、安全を保証するものではありません。天候・疲労・不測の事態に備えて必ず余裕時間を確保し、出発前に予定ルートと下山予定時刻を誰かに伝えてください。
登山の所要時間はどれくらいかかるか
ナイスミスの法則は、水平距離5kmにつき1時間、累積標高600mにつき1時間を足して登山の所要時間を見積もる方法です。距離8km・累積標高600mのコースは基本ペースで約2時間36分かかり、ここに休憩時間が加わります。
計算の手順
- ルートの水平距離をキロメートルで入力します(マイルへの切り替えも可能です)。
- 累積標高差を入力します。正味の標高差ではなく、すべての上りを合計した値です。
- ナイスミスの標準ペースより速く、または遅く調整したい場合はペースを選びます。
- 計画している休憩時間を分単位で入力します。移動時間の見積もりに別途加算されます。
- 合計の推定所要時間と、その計算内訳を確認します。
計算式
所要時間 = (距離 ÷ 5km)時間 + (標高差 ÷ 600m)時間、× ペース倍率、+ 休憩時間
- 距離 ÷ 5km = 平地区間にかかる時間
- 標高差 ÷ 600m = 登り区間の追加時間
- ペース倍率: 1892年の元の式にはない、ユーザーによる調整値
- 休憩時間: ペース調整の後に加算され、倍率は適用されません
所要時間の例(ペース調整前のナイスミス基本値)
| コース | 距離 | 標高差 | 休憩 | 推定所要時間 |
|---|
| 緩やかな谷歩き | 5km | 200m | 0分 | 1時間20分 |
| 半日の丘歩き | 8km | 600m | 15分 | 2時間51分 |
| 終日の登山 | 15km | 1,000m | 30分 | 5時間10分 |
| 複数ピークの縦走 | 20km | 1,500m | 45分 | 7時間15分 |
| 短い急登 | 4km | 800m | 10分 | 2時間18分 |
よくある質問
ナイスミスの法則とは何ですか?
1892年にスコットランドの登山家ウィリアム・ナイスミスが提案した式で、歩いた距離5kmごとに1時間、登った標高600mごとに1時間を足します。今も登山の所要時間を見積もる際の標準的な出発点として使われています。
どのくらい正確ですか?
この法則は一定ペースで歩き続ける健脚な登山者を基準に作られているため、多くの人はこれより時間がかかります。登山関連の文献では、疲労時や重い荷物、経験の浅い登山者では25%以上長くかかることも珍しくないと指摘されており、このため本ツールでは遅めのペース倍率を選べるようにしています。
下りの時間も考慮されますか?
いいえ。基本の式は登りにのみ時間を加算し、下りは考慮しません。後に提案されたラングミュア補正では緩やかな下りで時間を差し引き、急な下りで時間を加えますが、本ツールはこれを適用していません。下りの時間は距離区間に含まれているものとして扱ってください。
ペース倍率は何を根拠にしていますか?
公式な補正ではありません。ナイスミスの法則そのものには体力による補正が含まれていないため、ここでの速い・遅いの選択肢は基本値を利用者自身で調整するための簡易機能です。登山文献にはトランター補正という正式な体力補正法がありますが、別途の体力測定が必要であり、本ツールでは行っていません。
この見積もりに時間を追加すべきですか?
はい。この結果は最短の移動時間の見積もりとして扱い、天候・ルートファインディング・グループの人数・日没時刻に応じて余裕を見込んでください。登山の安全指針では、推定時間ぴったりに計画するのではなく、余裕を持った計画を一貫して推奨しています。
ナイスミスの法則は地形の難易度、登山道の路面状況、天候、荷物の重さ、グループの人数、日照時間を考慮せず、基本の式は下りの時間を差し引きません。1892年に一定ペースで歩き続ける健脚な登山者を基準に考案されたため、経験の浅い登山者や荷物の重い登山者には時間が足りなくなる傾向があります。この計算機は計画の出発点としてのみ使い、安全を保証する数値として扱わないでください。
Sources: Naismith's rule — Wikipedia(英語), W. W. Naismith, Scottish Mountaineering Club Journal (1892), トランター補正・ラングミュア下り補正(登山関連文献)