このツールについて
このツールは各国・地域の公式栄養機関が発表した数値をそのまま示します。米国・カナダの食事摂取基準(DRI)、韓国の韓国人栄養素摂取基準(KDRIs、2025年版)、日本の日本人の食事摂取基準(2025年版)、EUのDietary Reference Values(EFSA、2017/2025年)です。年齢と性別を選ぶと、下の表で基準ごとの推奨値とその違いを確認できます。
EUの数値はμg RE(レチノール当量)という単位で、他の3基準が使うμg RAE(レチノール活性当量)とは定義が異なるため、数字をそのまま比較できません。
EUのたんぱく質の値は体重1kgあたり(g/kg/日)で示されており、他の3基準の1日固定量(g/日)とは単位が異なります。
日本の葉酸値は原表でDFE換算の明記がなくμgのみで表記しています。葉酸のみ基準間比較は目安としてご覧ください。
RDA・AI・UL・EARの違い
推奨量(RDA)は、その年齢・性別集団の健康な人のほぼ全員(97~98%)の必要量を満たす摂取量です。根拠不十分でRDAを算定できない場合は目安量(AI)を代わりに使います。推定平均必要量(EAR)は集団の半数が必要量を満たす水準で、RDA算定の基礎になります。耐容上限量(UL)は健康な人に有害影響が出ないとみなす最大摂取量で、目標値ではなく、1日だけ超えても直ちに危険というわけではありません。
使い方
- 年齢を入力し、性別を選びます。
- 比較したい基準(最大4つ)を選びます。
- 7つの栄養素ごとの推奨量(RDAまたはAI)と耐容上限量を確認します。
- ビタミンAやたんぱく質のように基準ごとに定義・単位が異なる項目は、注記もあわせて確認します。
国によって公式数値が異なる理由
| 要因 | 影響 |
|---|
| 参照体重 | たんぱく質など一部の栄養素は体重1kgあたりの必要量を算定したうえで、各集団の平均参照体重を掛けて1日固定量に換算します。 |
| 日照の想定 | ビタミンDの目安量は皮膚合成分を考慮しますが、委員会ごとに緯度や生活習慣による日照曝露の想定が異なります。 |
| 食事摂取調査 | 委員会は栄養状態が良好な集団の実際の摂取量調査も参考にするため、その国の食習慣・調査データが数値に反映されます。 |
| 統計手法と安全幅 | RDAは通常、推定平均必要量に標準偏差の2倍を加えて算定しますが、このばらつきの推定方法や耐容上限量に用いる不確実係数は委員会ごとに異なります。 |
| 根拠見直しの時期 | 基準は新しい研究の蓄積に応じておおむね5年ごとに改定されるため、直近に見直された栄養素と長く見直されていない栄養素とでは値が異なることがあります。 |
よくある質問
米国の女性の鉄RDAは18mgなのに、韓国はなぜ12mgなのですか?
両国の委員会が参照した文献や、月経による鉄損失・吸収率の想定が異なるため、RDA算定の基礎となる推定平均必要量の結果が異なります。
この4基準に含まれない国に住んでいる場合、どの基準に従えばよいですか?
このツールは一次情報源で確認できた4つの基準のみを扱います。お住まいの国が独自の食事摂取基準を発表している場合は、それが最も関連性の高い基準です。
RDAの代わりに『目安量』と表示されているのはどういう意味ですか?
推定平均必要量を算定する根拠が不十分な場合に代わりに用いる指標が目安量(AI)です。算定された必要量ではなく、健康な集団で観察された摂取量をもとに設定されます。
EUのたんぱく質の数値はなぜ違って見えるのですか?
EFSAはたんぱく質を体重1kgあたり1日グラム数(成人0.83g/kg/日)で示します。他の3基準は平均的な成人体重をすでに掛けた1日固定グラム量で示しています。
耐容上限量(UL)を超えると危険ですか?
ULはほとんどの健康な人に有害影響が出ないとみなされる最大の慢性摂取量です。1日だけ超えることと、長期間継続して超過摂取することは別ですが、ULを超える摂取を医師の指導なく続けることは推奨されません。
この数値は健康な人を対象とした集団基準値であり、個人への処方ではありません。実際の必要量は健康状態・服薬・妊娠の有無などにより人によって異なります。このツールは乳幼児・小児、妊婦・授乳婦の基準は扱わず、疾病の予防・治療効果を主張するものではありません。
Sources: NIH ODS/全米科学アカデミー — Dietary Reference Intakes、2011年カルシウム・ビタミンD報告書 要約表, NCBI Bookshelf — DRI Reference Tables(ビタミンA・C、鉄、葉酸、たんぱく質), 厚生労働省 — 日本人の食事摂取基準(2025年版)策定検討会報告書, 韓国保健福祉部・韓国栄養学会 — 2025年版韓国人栄養素摂取基準 要約, EFSA — Summary of Dietary Reference Values、version 4(2017年), EFSA — Overview on Tolerable Upper Intake Levels、version 11(2025年8月)